保育士歴10年の現役ママが教える!スプーンやお箸が上手に持てない子どものよくある4つの悩みと解決策
こんにちは!
保育士歴10年、現在1歳と3歳の子どもを育てながら、保育士としてもたくさんの子どもたちを見てた現役保育士のシイです。
私が見てきた子どもたちの中には、食事に関してサポートが必要なお子さんも多くいました。
子どもが不器用であることで、
食事に苦手意識がでてきてしまったり、
園や学校で困っていたり・・・
親御さんは心配事がつきませんよね。
実際に私の子どももスプーン、フォーク、お箸を上手に使うことができず、さまざまなことを試しました。
試行錯誤の結果、
子どもに無理のない範囲で行うサポートや、
使う食器を変えたことで、
親子で食事を楽しむことができる未来が、みえてきました。
さらに、
子どもは食事が楽しめるようになり、
自分でできることが増えて、
自信につながりました。
今回は、そんな不器用な子どもへのサポート方法をご紹介します。
子どもは何につまづいているの?
まずは子どもが、
食事中にどのようなことに悩み、つまづいているのかをよく観察するところからです。
- スプーン・フォークを持って食べるときにうまくいかないのか?
- お箸を持って食べるときにうまくいかないのか?
- スプーン・フォーク・お箸と一緒に、空いている手で食器をうまく支えることができないのか?
- コップを持つときにうまくいかないのか?
- 特定の食事を食べるときにうまくいかないのか?
一言で、
「苦手・できない」と言っても、
子どもによって様々です。
よく観察することで、
- うちの子にはどのような食器が必要なのか?
- どんなサポートがいいのか?
を、選択することができます。
他のご兄弟姉妹もおられたり、
仕事をされていたり・・・
お母さんの事情はさまざまです。
なかなかじっくり見るのは難しいと思いますが、
ほんの少しの時間でも、
手や口を出さずにじっくり観察する時間を作ってみてくださいね。
【悩み1】スプーン・フォーク編がうまく持てない
スプーン・フォークを上手に使うことができない子どもの多くは、
柄を上からつかみ、
肘を曲げたり、
腕を使ったりして食べようとします。
そして、
慣れてきても柄を上からつかむスタイルは変わらず、
口の中でスプーン・フォークを回転させて食べるため、口回りにたくさん食べ物がついてしまいます。
『なんでうちの子だけ口の周りがいつも汚れているんだろう・・・』
もしかしたら、
「持ち方」に原因があるかもしれませんね。
発達に凸凹のある子どもの特性として「手先の不器用さ」があります。
「”動かしたい!”と思っていても、手が思い通りに動いてくれない状態」
そんな状態を想像してみてください。
なんとももどかしい気持ちですよね。
スプーン・フォークが上手に持てるようになるサポート方法
正しい持ち方を教える
まずは、少しづつ下から柄を握ることができるようにサポートしてあげてください。
手をそっと添えて、お子様に無理のない範囲で。
下から持つことが安定してきたら、
鉛筆と同じように持てるように、サポートしてあげてください。
スプーンの柄を親指で上からはさみ、下から人差し指をメインに残りの指を添えるようにもつようになることができれば達成です。
子どもが不器用であってもそうでなくても、
きちんとスプーン・フォークを鉛筆の持ち方と同じように持てるようになるまでには、長い期間が必要です。
焦らずゆっくり取り組むことがポイントです。
普段から手を動かす
様々なことを食事の時間だけに集中するのではなく、普段の生活の中でも楽しく取り組むよう意識しましょう。
まずは、日常的に手を動かすことを意識してみてください。
遊びの中で新聞紙を破いたり、
砂場遊びのときにスコップで砂をさわる動作をたくさんしたり、
歌遊びで手を動かすことも大切です。
何気ない遊びの中に、
手先を動かす動作は意外と盛り込まれています。
例えば、
- 細かいブロック
- 積み木
- ピースの多いパズル
- シールを貼る
細かいものを手先で扱う機会を、たくさん作ってあげてください。
ピースの多いパズルをやるときは、
あえてピースを裏返しにし、表返す一連の作業だけでも手先をたくさん使うことができます。
子どもが苦手意識を持ってしまわないように、ささいなことでも褒めて、自信をもたせてあげてくださいね。
注意点としては、
お母さん側が「やらせる」意識をもっていまうと、やってくれないことが苦しくなります。
訓練だと思わないことが大切です。
『遊びの先に、成長がある』ぐらいの気持ちで取り組んでくださいね。
【お悩み2】お箸がうまく持てない
お箸の正しい持ち方は、
上のお箸は、
鉛筆と同じように上を親指、
下を人差し指と中指で挟んで持ちます。
下のお箸は、
親指の下と薬指の真ん中で、はさみます。
そして下のお箸を固定させて、
上のお箸を動かす・・
以上になります。
お箸はスプーン・フォークよりも時間がかかり、
クセが固定化すると、
大人でも間違ったお箸の持ち方になっている方が多くいます。
そのため、子どもの頃に正しい持ち方ができるように、少しずつ子どもに自信を持たせてながら、応援してあげてください。
子どもがよくやるお箸の持ち方
<鉛筆持ち>
→上のお箸は人差し指のみで動かし、下のお箸もぐらぐらしますので細かい食材がはさみにくい。
<クロス持ち>
→お箸を交差させて持ち、食べ物をすくうようにして食べます。
<にぎり持ち>
→お箸全体をにぎって持ち、そのまま食べ物を食べたり、上のお箸を薬指と小指にはさんで食べたりします。食べ物をはさみにくいので食べこぼしが多く、全体の印象も良くありません。
子どものお箸の持ち方に変なクセがつかないようにと、正しい持ち方にするために厳しくしてしまいがちですが、ここもじっくり見守ってあげることが大切です。
ささいなことでも褒めて、お箸に苦手意識を持ってしまわないように気を付けてあげてください。
また、お箸に関しては様々なタイプのものが出回っています。
上手に使えないのは、種類や素材、サイズが合ってない可能性もあります。
1つで諦めずに、いろんな種類を試して、お子様にぴったりのお箸を見つけてくださいね。
《参考》
不器用な子どものスプーン・フォーク・お箸選びのポイントと本当に使いやすい食器6選
【お悩み3】両手を使って食事をすることができない
子どもがお茶碗・お皿などに左手(左利きの場合は右手)を添えたり持ったりせずに、片手はだら~んと下に落ちたまま・・・
そんな子も多いですよね。
そうなってしまうのには、様々な理由があるでしょうが、
我が子は
『スプーン・フォーク・お箸を使うことに集中してしまうあまり、左手の存在を忘れてしまっている』と話していました。
お茶碗・お皿などが動いていくので、見た目もあまりよくありません。
きびしく注意しても逆効果ですので、
食事の挨拶のときに、
「お茶碗やお皿は支えて食べよう。いただきます!」
と声を掛けたり、
「片方の手はどこかに遊びに行ったのかな?迎えに行ってあげよう!」
と面白く声掛けしたり。
すぐにはむずかしいですが、
根気よく続けることで、少しずつ両手を使って食事をすることができるようになります。
【お悩み4】コップを上手に持つ・飲むことができない
取っ手がないコップを持つときは、
親指とそれ以外の指とにわけて、利き手で持ちます。
しかしうまく持てない子どもは、
人差し指や中指がコップの飲み口に入っている・・・といった状態で、
不安定な持ち方になっています。
子どもの手は小さいことや、
力が入りきらないことも理由として考えられますが、
少しでも克服できるように、遊びの中で練習を取り入れてみてください。
たとえば、
お風呂にプラスチックのコップを2つ用意します。
利き手に持つコップにお湯を入れ、反対の手に持つコップに入れなおすことを繰り返してください。
コップを持つ練習になると共に、目で見ながら両手を使った作業の練習になります。
慣れてきたら、利き手に持つコップを350mlから500mlのプラスチックのペットボトルに変えるとさらに楽しみが増えます。
すぐにうまくはできませんが、少しの出来たことも思い切りほめることで子どもの自信と可能性につながります。
まとめ
食事に関しての悩みは、毎日のことだし、『親がちゃんと教えないと!!』とつい力んでしまう部分でもあります。
まずは、しっかりと「何が苦手なのか?」を見極めて、食事中に矯正するのではなく、日常の遊びの中から楽しく習得できるようにサポートしていくことがいいでしょう。
親子で楽しい食卓を囲めることを願っています。
~この記事を書いた人~
ペンネーム :シイ
[自己紹介]
1歳と3歳の子どもを育てながら、保育士をしています。保育士になってからの10年間、いろいろな子ども達を見てきました。今でこそ、困難をもつ子ども達に理解が広がってきていますが、まだまだ知ってもらえていないこともたくさんあります。みんなが楽しく伸び伸びと自分らしく生きられるように。私の経験から情報を発信していけたらと思っています。
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