一方的に話し続ける子どもへの”否定しない”対応方法
突然主語なしで話し出すから、「いったいなんの話?」となってしまう。そして話し出したら、マシンガンのように話が止まらない。お友達にこの感じで話して、大丈夫なのかと心配になりますね。どう対応していったらいのかを、発達障害を専門にしている、経験14年の心理カウンセラーがお伝えします。
なんで主語がなく、話が止まらないのか?
発達障がいを抱えている人の特性に、自分と他人の区別が薄いというところがあります。自分が考えていることも、相手がすでにわかっているような気がしているのです。
頭の中の考えごとが、知らず知らずのうちに言葉として漏れ出ていることもあります。
いわば、大きな独り言です。
話をしているうちに、途中で考えごとが始まり、頭の中で高速で展開していき、その途中から、再び話し始めることもあります。なので、話していた内容とのつながりが、相手にはまったくわからないのです。
話が止まらないのは、話をすること自体が好きなことと、いったん調子が乗ると、はずみがついて走り出してしまうからです。ブレーキのない車のように、いったんエンジンがかかると、止まらなくなるのです。
話すことに集中してしまい、相手がどう感じているかという視点がなくなってしまいます。
どう対応すればいい?
この話し方では、相手に通じないことに気づいてもらいましょう。
「誰が?」
「どこで?」などと、
聞き返してみましょう。
お母さんは子どもの話しに慣れているので、主語がなくても何が言いたいのかがわかってしまうことも多いのですが、あえてわからない人になりましょう。
「誰が、どこで、何を、などをつけて話してくれないと、わからないよ」
「〇〇くんが、公園でこけて、痛かったんだね」
などと、具体的に言ってあげるのもいいでしょう。
言うときに、否定的にならないようにしましょう。
「言い方が下手だね」
「そんな言い方、ダメって言ったでしょう」などと否定すると、自信がなくなります。
極端にはしりやすいので、
一切話をしないという態度になることもあります。
話が長くなるときも、
「ちょっと待って、今度はお母さんの話も聞いてほしいな」などと切りましょう。
このときも否定的にならないようにしましょう。
自分ばかり話をするのではなく、相手の話も聞いた方が、お互いに楽しくなるのだということを知ってもらいましょう。
楽しくできる、コミュニケーションスキルアップゲーム
トレーニングとなると、お家でまでしなくちゃならない?と思うかもしれません。楽しくゲームをすることで、遊び感覚でコミュニケーションスキルを養いましょう。
連想ゲーム
「お砂糖といえば甘い」「甘いといえばケーキ」・・というものと、「お砂糖といえば甘い」「お砂糖といえば白い」・・という2つのパターンの連想ゲームをしましょう。
連想ゲームがうまくなると、雑談をする力が育ちます。雑談を楽しむには、相手の話を聴く力と、その話を否定しないで、つなげていく力が大切です。その力がつくのです。
ボールを投げながらすると、楽しさがアップします。慣れてきたら、考える時間を短くして、できるだけすぐに連想していく力をつけましょう。脳が活性化します。
楽しいことを話すゲーム
今日あった、楽しかったことを、ボールを投げながら、家族で短く話していきましょう。
1分で、とか、30秒で、などとタイマーで時間を切ります。
「誰が」から始めるというルールにして、少しずつ、「誰が」「どこで」「いつ」「何を」「どうした」という形を入れるようにしていきましょう。
話している人がボールやお手玉を持つようにします。
長くなるとボールを1人の人がずっと持つことになります。目でわかるので、視覚が得意な人が話を独り占めしていることを理解しやすくなります。
「ボールをまわして」と言うことで、切り上げるきっかけを与えることにもなります。最初はタイマーを使い、慣れてきたらなしでやってみましょう。
「誰かが話しているとき、否定しないでよく聴く」というルールにして、聴く練習もしてもらいましょう。
楽しいことを話すために、自然と楽しいことをみつけようとするようになります。すると、楽しいことが見つかりやすくなり、家庭が明るく、楽しくなるという、おまけの効果があります。
大事なこと
自分ばかり話さないで、相手の話も聴くということの楽しさを知ってもらいましょう。相手の人の話しに興味が持てない人も多いのですが、そういう人には、話ではなく、相手に興味を持ってみようと言ってみましょう。
世の中には、いろんな人がいて、様々な考え方がある。聴いてみないとわからない、不思議なことや謎がたくさん隠されているのだよ、というように、興味が持てるような話し方をしてみてください。
まったく興味が持てない人には、「人の話も聴くのがルール、マナーなんだ」ということで話をしましょう。「自分も聴いてもらえないと嫌でしょう?」という言い方は、「別に大丈夫」となってしまいがちです。
話をすることがとても好きな人が多いので、時間があるときは、「今日は時間があるし、お母さんには、何時まで話してもいいよ」とたまにはたっぷり聴いてあげてください。
満足できて、ストレスの軽減になります。
否定しないで、上手に他の人と話ができるように練習してもらいましょう。
できるようになったら、「聴けるようになったね」などと認めてあげましょう。
この記事を書いた人
いなまつゆか
経験14年の心理カウンセラー。記事は一応真面目だが、大阪出身・兵庫在住の血ゆえ、講演では、「先生のネタ、おもしろいですね」との評価を受ける。感覚過敏とコミュニケーション下手を克服した経験を生かし、発達障害・不登校状態を抱える母子の幸せな人生再生に邁進中。
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