【ペアレントトレーニングとは?】今日からできる!褒め上手になる3つのステップ
発達障害の子どもたちの「日常の困った!」に効果的と言われる「ペアレントトレーニング」
名前は聞いたことがあるけど、
- どんなことをするの?
- どんな効果があるの?
- どこで受けられる?
現在、フリーのペアレントトレーニング・ファシリテーターとして活動している鈴木紗絵子先生に、具体的なプログラム内容や効果など、詳しく教えていただきました。
今日からできるペアトレスキルもご紹介しますので、この記事を読み終わったら早速実践してみてくださいね。
子育てに陥りがちな「悪循環」を「プラスの循環」に変えていきましょう!
ペアレントトレーニングとは?
ペアレントトレーニングとは、子どもの「行動」に注目して、行動療法に基づく効果的な関わり方を学ぶプログラムです。(通称「ペアトレ」)
歴史
ペアトレは、1980年代に米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)にてADHDがある子どもの保護者向けに開発され、日本に持ち込まれました。もともとはADHDの子ども対象でしたが、参加者に合わせて改変することで、ADHDに関わらず多様な子どもに役立つものとされています。
推奨年齢
推奨年齢はおおむね2歳~12歳、4歳~10歳などとされています。言葉によるコミュニケーションが可能になってから思春期前までに、特に効果的と言われています。
ペアレントトレーニングの内容
複数回で構成されていて、子どもの好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らす関わり方のスキルを一歩ずつ身につけていくことができます。
少人数の保護者グループにファシリテーターが入り、プログラムを進めます。
毎回テーマに沿ってワークをしたり、家庭での宿題が出るので、実践的な内容になっています。
各回の流れ
前回の宿題の解説→今回のテーマの解説→ワーク(ロールプレイなど)→宿題の説明
プログラムの一例
2週間に1回(90分)、10回開催の場合(*実施頻度、回数は実施機関によって異なります)
第1回 オリエンテーション・子どもの行動を3つに分けてみよう
第2回 ほめ方のコツ・スペシャルタイム
第3回 好ましくない行動を減らす①~上手な無視の仕方~
第4回 好ましくない行動を減らす②~無視とほめるの組み合わせ~
第5回 子どもの協力を増やす方法①~効果的な指示の出し方①~
第6回 子どもの協力を増やす方法②~効果的な指示の出し方②~
第7回 子どもの協力を増やす方法③~よりよい行動のためのチャート(BBC)~
第8回 制限を設ける~警告とペナルティの与え方~
第9回 学校・園との連携
第10回 ふりかえり
ペアレントトレーニングの効果
保護者が家庭で実践することで、
- 子どもの行動に変化が見られる
- 親子のやりとりがスムーズになる
- 親のストレスが減る
などの効果も確認されています。
陥りがちな悪循環
子どもの困った行動が続くと、親はこんな悪循環に陥りがちです。
子:やっちゃいけないことをする(問題行動)
↓
親:「やめなさい!」と叱る
↓
子:また同じことをする
↓
親:困った子!手に負えない!
↓
子:また失敗しちゃった・何をやっても怒られる・どうせできない…
↓
親:なんでできないの?(イライラ)・子育てに自信がないわ…
↓
・
・
・
日常的に「なんでこんなことするの?」「また同じことやってる!」ということが続くと、この図のような悪循環に陥ってしまいます。
親は「あまり叱りたくない」「ほめてあげたい」と思っていても、それもなかなか難しくなってしまうのです。
プラスの循環
ペアトレで学ぶスキルを家庭で実践することで、
プラスの循環(ほめる・ほめられる関係)
を作ることができます。
親子関係がプラスの循環になると、子どもをほめる機会が増え、子どものやる気もアップします。
「いくら叱っても言うことを聞いてくれない」「何度言い聞かせても分かってくれない」という保護者の困り感が減ります。
それでは、いますぐできるペアトレスキルをご紹介します。
今日からできるペアトレスキル
<ほめ上手になる!3ステップ>
ステップ1:好きな行動を書き出す
子どものしていること(行動)の中で、「好きだな」「もっとやってくれたらいいな」と思う行動を書き出します。
*行動は「~する」の形で具体的に書きます。「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」はNGワード。
ステップ2:すぐに、ほめる
好きな行動を見たらすぐに、ほめます。
*「すぐに」とは25%の時点。「着替える」なら、パジャマのボタンをはずした時点で25%。「宿題をする」ならランドセルからプリントを出した時点で25%。100%を待ってからほめようとしないのがコツ。
*「ほめる」とは、「肯定的な注目」すべて。認める、気付く、うなずく、頭をなでる、ほほえむなども「ほめる」です。子どもが喜ぶ関わり方を探しましょう。
ステップ3:表情をみる
子どもの表情を見ます。
*ほめた後、子どもの表情をよく見ましょう。まんざらでもなさそう、照れくさそうでも、喜んでいればOK!
ペアトレ後の事例
ペアトレ受講後、子どもの変化、そして保護者自身の変化を感じられる方が多くいらっしゃいます。
子どもの変化
- 朝の準備がスムーズになりました。
- 子どもに「ありがとう」と言われることが増えました。
- すすんでお手伝いしてくれるようになりました。
- 「これならできる!」と自信が持てるようになったようです。
- 癇癪を起こすことが減りました。
保護者の変化
- 「なんで、できないの?」というイライラがなくなりました。
- ムダに叱ることがなくなり、自分が楽になりました。
- 接し方を変えることにより、子どもも変わるんだということが分かりました。
- 子育てに自信が持てるようになりました。
- 子どもをほめられるようになりました。
- ガミガミ言わずに待てるようになりました。
どこで学べるの?
ペアレントトレーニングは、医療機関、療育センター、保健センター、児童相談所、発達障害関連の団体などで開催されています。
また自治体など、子育て支援の場でも実施されています。
ペアレントトレーニング関連の書籍も多数販売されており、おうちで読んで学ぶこともできます。
参考書籍
講座の紹介
最後に、私の主催する講座についてご紹介します。
1人で悩んでいるお母さん・お父さんに、
もっと早くペアトレを知ってほしい!
もっと気軽にペアトレに参加してほしい!
という強い思いで、
コミュニティカフェや駅近くの会場を借りてペアトレを開催しています。
少人数(2~6名)のグループペアトレは、横浜・東京を中心に行っています。
遠方の方、グループに参加できない方には、一対一の個別ペアレントトレーニング、ビデオ通話(Skype等)を使ってのペアレントトレーニングも行っています。
また、ペアトレ受講後、おうちで1人になると続けられない・・・という声も多く聞かれます。
私は、お母さん・お父さんが1人ぼっちにならないよう、卒業生向けのランチ会や講座などを行い、
ペアトレ卒業後も家庭で続けていけるような仲間作り、仕組み作りを行っています。
この記事を書いたひと
鈴木紗絵子
横浜市を中心に、ペアレントトレーニングファシリテーターとして活動。認定心理士、チャイルドコーチングアドバイザー、発達障害コミュニケーション初級指導者。小学生の双子+園児の3人の男の子の母。
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